はじめに

はじめに

奇跡の土。
<東海湖>が遺してくれたモノ
美濃焼は岐阜県の多治見市・土岐市・瑞浪市。
瀬戸物は愛知県の瀬戸市で創られています。

この地方は太古の昔(約500万年前)<東海湖>という
巨大な湖の底にありました。

<東海湖>は消滅する(約130万年前)までの間に、火山から流れ込む、マグマが風化した「花崗岩(かこうがん)」を湖底に蓄積し、大量の粘土層を作り出しました。
それが“奇跡の土”といわれる美濃・瀬戸の良質な土です。

良質な土に加えて、さらにこの地方にある自然の恵み、製陶に適した「中性の軟水」、焼成窯の高火力の元である「赤松の木」が、美濃焼・瀬戸物を発展させました。
“特徴のないのが特徴”
千年以上の歴史を持つ美濃焼・瀬戸物
長い歴史をもつ美濃焼と瀬戸物は、時代の要望に応じて柔軟に形を変えてきました。

<東海湖>がこの地方に遺してくれた良質な土(原料)は、その混ぜ合わせ(調合比率)を変えることで、器の様式を様々な形に変えることができるのです。

美濃焼・瀬戸物が“特徴のないのが特徴”と言われる理由です。

一つの様式を持たず、現在15種類の器様式が伝統工芸品に指定されています。
その多様性から、日本国内で使われている器のおよそ50%が美濃・瀬戸の器です。
器のプロフェッショナル集団
天然の土を粘土(陶土)にする技術。
粘土(陶土)を器の形にし、さらに釉薬を器に上塗りし、焼く技術。器に絵を付ける技術。

あらゆる作業工程は“分業”という形態で、それぞれにプロフェッショナルがいます。
まさに、プロフェッショナル集団。
世界に誇れる技術が美濃・瀬戸にはあります。
おもてなし”の器 - 美濃焼・瀬戸物
日本の伝統文化“おもてなし”の心。
無形文化遺産“和食”にも、その和食を彩る“和食器”にも“おもてなし”の心が息づいています。

“和食”文化は様々な歴史を経て現代に受け継がれてきました。
肉食を禁じられてきた時代。
茶陶文化が栄えた時代。
“洋食”が取り入れられ始めた時代。
いつの時代も日本人には“おもてなし”の心があり、
それに寄り添うように美濃・瀬戸の器も柔軟に形を変えてきました。

“和食”“洋食”様々なシーンに合わせることができる、
バリエーション豊かな器。
ひとつひとつ丁寧に手作りされた器は、美濃・瀬戸の作り手たちの想いがつまっています。

私共 Shibata Trading Consultant は、その想いと、芸術ともいえる器を、世界の人々に広めていきたいと思います。